Baseball Mapping Talks+に参加して
先日、Baseball Mapping Talks+に参加してきました。
イベントの内容は@shinyorkeさんがまとめてくださっていますので、詳細はそちらをご覧ください。
ここでは、私がイベントに参加して感じたことを率直に書いていきたいと思います。
みんな感じていたと思うこと
データを眺めること、
指標を算出すること、
解釈をすること、
解釈を伝えること、
そして、選手・チームが活躍すること
おそらくこのイベントに来ていた方は、これらそれぞれの点が線になることに
魅力を感じる人が多かったのではないでしょうか。(エモい)
そして、その中でも
- 解釈をすること
- 解釈を伝えること
これが一番難しくもアナリストとしてのやりがいを感じる箇所だと思います。
実際、当日のTLを見ると
データの良さを選手に伝えるには
— くまぴ (@kumappp27) 2019年4月21日
メリットを理解させる #BMT
やっぱり翻訳大事ですね。選手に対してもそうだし、ファンに対しても。 #BMT
— Satoshi KATSUTA (@satoshi_katsuta) 2019年4月21日
選手が理解できるかどうかは、伝える側の努力が大事だと思う。チームに属してない人が専門的なアプローチをする機会があるときに、現場でクッション的な立場になるような人が役割として出てくるかもなー #BMT
— Hiroki (@hiroki10_23) 2019年4月21日
データの受け取りがうまくできない人はたくさんいると思う。むしろ受け取る素養がある人は少数派かと。
— Ikki KAGA (@ikki_0306) 2019年4月21日
かく言う自分も、ど文系だからか、難しく感じることがままあって。
翻訳できる人が身近にいたらいいなぁとか、究極は自分が翻訳家になれたらなぁとは思う。
#BMT
やはり多くの人が
分析結果を噛み砕いて然るべき人が理解しやすい言葉で伝える、
つまり、分析の翻訳が大事だとおっしゃっていました。
それこそスポーツはAIがやるものではなく人がやるものですから、
選手・指導者がアクションを起こせないとひとりよがりな分析になってしまい
折角の分析が意味のないものになってしまいます。
パワプロやウイイレのイージーモードとは違って、
ケガもするし、調子もあるし、感情もあるし、ミスもするし、
その中で最善を尽くしあうからこそ私は観ていて楽しいと感じます。
なんかおかしなこと言ってます、僕?
これと同時に思ったこと
それこそスポーツはAIがやるものではなく人がやるものですから、
選手・指導者がアクションを起こせないとひとりよがりな分析になってしまい
折角の分析が意味のないものになってしまいます。
"""これって私の普段の業務に似てるな"""と思いました。*1
普段は一応マーケティングデータコンサルタントと銘打って仕事してまして、
課題の分解→調査・分析設計→提案→集計・分析(統計モデリング)という流れで
たいていのプロジェクトは進みます。
その中でクライアントに伝わる言葉を選んで、
クライアントのアクションに繋がるアウトプットを提供し意思決定を補助する。
要はクライアントの肌感に合わせるのだ(半分ホント半分ウソ)
実際にクライアントの役に立ったときは嬉しいし(これはホント)、
そこにやりがいを感じることが多いです。
話は少し逸れましたが、今回のイベントを通して、
と再確認できました。
イベントの主催・運営をしてくださった方々、本当にありがとうございました。
データ分析界隈に翻訳家っているのか?
「データ分析をする人」と「アクションを起こす人」をつなぐ存在がいない。
「データ分析をする部署」と「データを集める部署」をつなぐ存在がいない。
こういう声はよく耳にするもののその存在価値は経営層にはなかなか伝わらないもので、
その現場現場で激つよデータサイエンティストや理解あるエンジニアが
兼務していることがほとんどだと思います。
analytics-and-intelligence.net
こちらのブログに翻訳家(アナリティクスディレクター)について
とてもよくまとまっていますので、興味ある方はぜひご一読ください。
スポーツ界に限らず、データ分析界隈全体でもこの存在は不足しています。
もっと言うと必要だと思われているところすら少ないと思います。
まして、スポーツ界ではデータ活用は"悪"ぐらいの存在だと思っている人も
少なくないと思いますし、道のりはまだまだ遠いと思います。
ただ、ちょうど来年、東京オリンピック・パラリンピックがありますし、
ちょっと言いすぎかもしれませんが、人間の可能性を高めるために
データを活用できるか、はたまた、データに踊らされるかで
メダルの色も変わってくるのではないでしょうか。
まとめ
BMTに参加して感じたことを自分の仕事と照らし合わせながら書いてみました。
スポーツアナリティクス界で起きている問題が
- そのスポーツ限定で起きていることなのか
- スポーツ界全体で起きていることなのか
- 分析業界全体で起きていることなのか
どのレベルの問題なのかを俯瞰してみることで
参考になる例や考え方はたくさんあると思います。
スポーツアナリティクスディレクター(コンサルタント)なんて職種は
今はないですが、BMTやspoanaのイベントを通して、
スポーツアナリティクスの存在価値が高まってくれれば嬉しいです。