2019 NPB各球団 投手事情~パリーグ編~
ロバートさん(@robertsan_CD)が先日、中日ドラゴンズの投手事情のわかりやすい可視化をしていて、それを機に各球団ファンの方々が好きな球団について同様のマッピングをしてみる、という流れがありました。
これってかなり素敵な流れだと思っていて、マッピングを見て
- (野球の基本ルールを知っている前提はあるが)誰でも同じ見方になる
- シンプルなのでミスリードする危険性が低い
- 自分も真似してみようと思える
- (データがあれば)実際に簡単に真似できる
など輪が広がる要素がたくさんあったなと思いました。
これが"可視化"なんだよなぁ。
たくさんの情報を1枚のグラフに一度に載せるのではなく、シンプルで誰もが一目で理解でき、誤った解釈が生まれないものを提供していきたいですし、Twitterなどでグラフを載せるときは常にこれを意識しています。
ただ、各球団でいろんな方がこれをやると軸の幅が違ったり、文字の大きさが違ったりで球団間の比較がしにくいんですよね。
本当はテンプレートとかを配布するのがいいかもしれませんが、1から作ってみんなでより良い可視化を目指すのもいいと思うので、ここの塩梅は難しいですね…。
一人で全部やってみた
ということで、球団間の比較が出来るようにパリーグ6球団を並べてみました。
データは日本野球機構(NPB)のオフィシャルサイトからスクレイピングしました。(サーバーに負担をかける可能性もあるので、スクレイピングコードは非公開にします)
6球団まとめ
先発
中継ぎ抑え
ソフトバンク、オリックスは長いイニングを投げてくれ、かつ、QS率の高い先発が複数人いるのがわかります。
ただ、チーム防御率は1位と5位で中継ぎの差が多かったですね。
ソフトバンクは抑えが森・甲斐野と複数枚いて、層の厚さを思い知らされました。
計算できる先発がいると逆算して中継ぎを休めさせられますし、反対に途中でQS達成率7割を超えていた上沢が抜けてしまった日本ハムはずっと先発に悩まされていた印象があります。
そして、平井投手お疲れ様でした。
各球団について
最近、よくウニウニ動くグラフを見るな~と思っていて、Rで再現できないかと試行錯誤したら、ggplot2とgganimateを使ってきれいに作れました。
よく見るウニウニ動くランキング、Rでも出来た。 pic.twitter.com/O8zDVDxawR
— tsuyupooooon (@ponsa__ku) 2020年1月20日
思いのほか、いいねをいただけたので、使ったコードを載せておきます。
library(tidyverse) library(lubridate) library(gganimate) # データ読み込み pitcher <- read_rds("pitcher2019.rds") # スクレイピングした投手成績データ team = c("埼玉西武", "福岡ソフトバンク", "東北楽天", "千葉ロッテ", "北海道日本ハム", "オリックス") col = c("#1F366A", "#F5C700", "#860010", "#000000", "#4C7B98", "#000019") for(num in 1:6){ # 各週、投球回数上位15人に絞る team1 <- pitcher %>% filter(Team==team[num]) %>% mutate(INN = round(INN, 1)) %>% group_by(week_date) %>% arrange(week_date, desc(INN)) %>% mutate(rank = row_number()) %>% ungroup() %>% filter(rank <= 15) # ウニウニグラフ p <- team1 %>% ggplot(aes(x = -rank, y = INN, group = Player)) + geom_tile(aes(y = INN / 2, height = INN), fill = col[num], width = 0.9) + geom_text(aes(label = Player), hjust = "right", colour = "white", nudge_y = -2) + geom_text(aes(label = as.character(INN)), hjust = "left", nudge_y = 2) + coord_flip(clip="off") + scale_x_discrete("") + xlab("") + ylab("累計投球回") + ylim(c(-10,185)) + theme_bw(base_size = 20) + transition_time(week_date) + labs( title=paste(team[num], '2019投手陣 投球回'), subtitle='{frame_time}', caption='作 tsuyupon') + ease_aes('cubic-in-out') # 保存 save_animation( animate(p, fps = 10, duration = 20, width = 600, height = 600, end_pause = 50), paste0(team[num], ".gif") ) }
西武
今井、高橋の2枚看板でしたが、後半のニール、松本の貢献が大きいですね。
近年のドラ1の活躍が光りますし、宮川がどれだけ活躍するのか、平井の負担は減るのかに注目したいです。
ソフトバンク
千賀、高橋礼、大竹の先発陣がずっと上位で安定してるのはやはり強い。
今年、バンデンハーク、東浜も出てきたら、他球団は勝てるのか…?って感じですね。
層が厚い。
楽天
美馬、ハーマンがロッテに行き、ロッテから涌井、酒居が来ることになりますが、その影響がどう出るか楽しみですね。
あと、松井先発転向が楽しみです。杉内のような活躍ができるのか?!
千葉ロッテ
先発の投球回数が比較的少ないので、楽天から美馬が来てくれるのはうれしいですね。
種市、二木、岩下、佐々木千隼と若手が育ってきて、石川、美馬が安定感のあるピッチングをしてくれたら最高です。
(言い忘れましたが、私はロッテファンです)
とりあえず長いイニング投げられる先発が欲しい!
そして、ドラ1で獲得した佐々木朗希。
今年は身体づくりの年になるだろうけど、黄金時代の幕開け感があってワクワクしますね。
日本ハム
個人的には今年は我慢の年になるかなと思っています。
吉田輝星、生田目、柿木、河野、立野など期待できる若手が育ってくれば、強くなりそうです。
オリックス
山本、山岡、K-鈴木、榊原がずっと上位にいますね。
今年獲得したアダム・ジョーンズやタイラー・ヒギンスが入って、打線や中継ぎがどう変わってくるのか、楽しみです。
さいごに
正直、どこが勝ってもおかしくない状況で、
そら(ケガ人を出さずに勝てるか)
そう(オリンピックの影響を上手く利用できるかが)
よ(カギになるかなと思っています)
って感じです。
早く「やきうの時間だあああああ!」って言いたい!!